転職で失敗しないために学ぶべき事
転職は自分の新たな仕事先を決めるだけでなく
その後の人生も左右する大事な決断になります。
ここでは転職で失敗しないために、
まずは、代表的な失敗パターン10選をご紹介します。
失敗パターンを理解しておけば、それを回避する事で成功に近づける事ができますので、
先人たちの経験をしっかり学んでいきましょう!
1. 転職先が決まる前に退職してしまう
「とにかく、現状から抜け出したい!」と、転職先が決まる前に現職を退職するのは危険です。
転職活動が思うように運ばないと希望条件に妥協が生まれやすくなります。
また、空白期間が空けば空くほど転職が難しくなります。
もし、社員寮や社宅に住んでいる場合は住まいすら失った状態で職探しをすることに。
かなり追いつめられた状況で、転職活動をしてもなかなかうまくいかないでしょう。
2. 企業規模やブランド重視で選ぶ
転職先を選ぶ基準として、企業規模やブランドを重視する人もいるでしょう。確かに、基準としては分かりやすいでしょう。
家族の同意も得やすいかもしれません。
しかし、終身雇用や年功序列といった雇用形態が崩壊しつつある今、入社だけを目的とするのは危険です。
せっかく入社できても、やりがいを感じられない場合もあります。
その会社で自分が何をしたいのかはっきりさせておくことが必要です。
3. 前の職場の方がよかったと後悔する
転職して、すぐに思った仕事ができるとは限りません。また、転職して初めて、前の会社の良さが分かる場合もあります。
転職する時には「転職すればうまくいくはず」と思って転職する人がほとんどです。
しかし、転職が成功なのか失敗なのかは、転職先の職場で実際に働いてみないことには分かりません。
実際に働いてみたら、転職する前の会社の方が良かった、戻りたいというパターンはよくあります。
4. 転職先の人間関係が悪い
実はワンマン社長だった、人間関係がギスギスしているなど、面接や会社説明会では、詳細な人間関係まで分からないこともあります。
そもそも、転職者を頻繁に採用するような人の出入りの激しい会社の場合、職場の人間関係が悪い場合は、十分にあり得ます。
人間関係が原因で転職したのに、また同じような事態に陥ってしまうことになります。
5. 事前に聞いていた就業条件と異なる
口頭で聞いていた内定条件と、実際の就業条件が異なっていたというパターンです。
「残業はほとんどないと聞いていたのに、サービス残業が多かった」「休日出勤が頻繁にある」などが挙げられます。
前職を同じような理由で退職していた場合、せっかく転職したのに、改善されなかったということになってしまいます。
労働条件通知書をしっかりチェックしておくことが必要です。
6. 自分の能力を過大評価しすぎた
中途採用の場合は、即戦力を期待されています。もちろん応募書類や面接時には自己PRをしますが、自分を過大評価しすぎると、後々大変です。
「これくらいできて当然」と能力より高い仕事を振られたり、未経験の仕事を振られ困ることになります。
7. 上司や同僚の誘いで転職
「お世話になった上司が転職するので、付いていく」「同僚に誘われて」というケースもよくあります。
転職先によく知った上司や同僚がいれば、人間関係の面で苦労しないというメリットがあるように思えます。
しかし、転職先で上司や同僚ずっと転職先にいるという保証はありません。
上司や同僚の誘いがなくても、本当に転職したいのかしっかり考える必要があります。
8. 家族に反対を受ける
転職前に家族に相談をしておきましょう。
近年、「嫁ブロック」「親ブロック」というキーワードを耳にすると思います。
内定をもらい、いよいよ転職という段階で、家族に相談。しかし、強い反対を受け転職を断念というパターンです。
家族としては、年収が減るのでは?引越ししなくてはならないの?など不安要素が満載です。
転職活動を始める段階から家族とも相談しておく必要があります。家族とするべきは、「内定の報告」ではなく、事前のコミュニケーションなのです。
9. 社風が合わない
条件や待遇ばかりを重視していて、いざ入社すると社風が合わないパターンです。
入社してから、思っていた会社を違ったということはよくあります。特に企業規模が違ったり、違う業界に転職した場合には、想像以上に違うことがあるでしょう。
上司、部下間の距離感や会議のやり方一つ取っても違うものです。
10. 業績が急降下
大手企業だから大丈夫だと思っていても、最近では不祥事で業績が急落することがあります。
また、不動産業など景気の変動を受けやすい業界もあります。
転職先の経営がどの程度安定しているのか、しっかり確認しておく必要があります。転職前にIR情報や四季報をチェックしておきましょう。
転職に失敗する人の特徴
転職に失敗する人とは、どんな人でしょう。中には転職の失敗を繰り返し、どんどん条件が悪くなる人もいます。
自分に自信もなくなり、悪循環となってしまいます。
ここでは、転職に失敗する人の特徴を紹介します。
転職する理由が曖昧
なぜ転職したいのか曖昧な人は、転職に失敗することが多いです。
自分が前職の何が不満なのか明らかにしておくことが大切です。
転職理由が曖昧だと、転職先の少しの不満がどんどん大きくなり、大きな違和感となってまた辞めてしまうことに繋がります。
転職に繋がった理由を明らかにしておく必要があります。
仕事の能力が足りない
自分の能力が足りないのに、高望みをしすぎて、転職先が決まらない人がいます。
転職する際に失敗したくないのであれば、自分の能力を客観的に把握して、どういう部分が足りないのかという事を理解する必要があります。
少しでも転職に有利な能力やキャリアを積んでおく事が大切です。
応募先を絞りすぎる
なかなか内定を得られない原因に、応募先を絞りすぎということもあります。
いくらこだわりがあったとしても、1社だけの応募だと、なかなか決まらないでしょう。
本命の会社の面接でいきなり、実力を出すことは非常に難しいです。
また、1社だけだと比較することもできません。
転職する目的や優先順位をはっきりとした上で、興味を持った求人には幅広く応募することが大切です。
事前リサーチが足りない
給与等の待遇や仕事内容など、「こんなはずじゃなかった」と後悔する場合、事前のリサーチが不足している人が多いです。
とにかく早く転職したいと、しっかりリサーチしないままだと失敗します。
特に違う業界に転職する前には、会社だけでなく業界の入念なリサーチが必要です。
堅実性を重視するのか、スピードを重視するのか。リサーチをすることで、自分に求められるものも分かってきます。
転職に失敗しないためのコツ6選
では、転職に失敗しないためにはどうすればよいのでしょうか。自分の思い通りの条件を手に入れ、入社するためのコツをご紹介します。
1. 在職中に転職活動をしよう
転職活動は退職後ではなく、在職中に行いましょう。
退職後の方が転職活動する時間はあるでしょう。
しかし、毎月の給与がない状態だとだんだん不安になるものです。
加えて、失業保険が切れてしまうと、ますます焦って条件の悪い企業に転職してしまう恐れもあります。
金銭面から精神的に追い詰められた状態では、転職は成功しません。金銭的な余裕のあるうちに転職活動は行いましょう。
リクナビNEXTの調査によると、転職活動の支出は平均で約54万円かかっています。
尚、退職前に転職活動をした場合の約37万の支出に対し、退職後の転職活動だと約71万と2倍の差がついています。
このデータからも転職活動は退職前に行う方が良いと言えます。
2. 自己分析をしよう
「自己分析」は、過去の行動や実績などから、自分の特徴や長所・短所、ビジョンなどを明確にすることです。
学生時代に就職活動の際にやったことがあるのではないでしょうか。
「どんな仕事ができるか」「今まで何をやってきて、どんな評価を受けたか」「今までどのような気持ちで仕事に取り組んでいたのか」などポイントを深く分析していると、今までの経験が整理され、自分の得意不得意が分かってきます。自分がどの職種や業界に向いているのかが見えてくるでしょう。
また、面接や応募書類で自己PRをするためには、自己分析をしておかないと、明確に自己を表現できません。
自己分析の際には、厚生労働省の出しているキャリアプラン作成補助しートが参考になります。
3. 事前に就業条件を入念に確認しよう
前職を給与や休暇等の条件が理由で退職した場合、転職先でも同じ理由で退職することがないように、予めしっかり確認しておきましょう。
求人票で現状を確認するのはもちろんのこと、将来的にどのくらいの給与になるのか先のことも確認しておくことが大切です。
そのためには、昇進昇格の制度や昇給について人事に尋ねておきましょう。
4. 口コミで会社の評判を確認しよう
人事はいわば営業マンです。自社の良い部分をアピールして、悪い部分は隠すこともあるでしょう。
転職活動時に接するのは、人事の方がほとんどでしょうが、人事だけを見て会社を判断するのは危険です。
そこで頼りになるのが、口コミサイトです。現職者やOBが企業の内情について書き込みをします。回答者の有給休暇消化率や職種別の平均勤務時間、社風等公式には出ていない情報が知ることができます。他にも人事以外の人に企業の雰囲気等を聞いておくことも大切です。
代表的なサイトは、OpenWorksや転職会議、会社の評判などが挙げられます。
5. 転職条件の優先事項を確認しょう
転職を決意したからには、必ず理由があるはずです。まずは、その理由をはっきりとさせましょう。
そして優先順位を決めます。
給与を優先とするのか、仕事内容を優先とするのか。あれもこれもと条件を欲張ってしまうと、希望の求人が見つからなく、転職活動から抜けだせなくなってしまいます。
優先順位をつけていると、希望に合った転職ができます。
もし希望条件に後わずか届かない場合は、内定後の条件交渉でクリアできる場合もあるでしょう。
よくある条件としては以下の通りです。
- 仕事内容(業界、業種、資格)
- キャリアアップ(教育制度、昇進昇格の制度)
- 収入(給与、賞与、退職金)
- 福利厚生(社宅、手当)
- その他待遇(勤務時間、転勤の有無)
自分の中で絶対に曲げられない条件、妥協できる条件をハッキリとさせて自分に合った転職先を探しましょう。
6. 転職エージェントをうまく活用しよう
一人で転職活動をするのは非効率です。希望通りの転職活動をしようと思うのであれば、情報を沢山もっている転職エージェントに登録しましょう。
エージェントに利用するメリットは、次の3つです。
- 自分のニーズに合った会社を紹介してもらえる
- 履歴書の書き方や、面接の方法などを教えてもらえる
- 企業との年収などの交渉もお願いできる
自分のニーズに合った会社を紹介してもらえる
世の中には様々な会社があり、転職媒体を利用すれば何万社もの企業の求人に応募する事ができます。
しかし、本当にあなたが求めているニーズ似合った企業を自分で探すのは、転職に不慣れな方にはとても難しいことです。
転職エージェントは、これまでに何十人、何百人の転職をサポートしてきています。丁寧にあなたの大事にしていることや逆に嫌なことを伝えた上で、実際にどんな企業がどんな人を募集しているのかをしっかりと聞いてみましょう。
そうすれば、自分では探しきれなかった、あなたにピッタリの企業を紹介してくれるはずです。
履歴書の書き方や、面接の方法などを教えてもらえる
初めての転職活動をする人は、実際の転職活動をとても不安に感じる事があると思います。そんな中で、あなたの転職成功をゴールとして、一緒に並走してくれる人の存在は貴重です。
一般的な転職エージェントの担当者は、履歴書の添削や、面接の受け答えのアドバイスなどを行ってくれる担当の人が多いです。
はじめての転職の方は、是非一度転職エージェントの方に相談してみましょう。
企業との年収などの交渉もお願いできる
実際に希望の企業の選考を重ね、見事内定を手に入れた時、後は「どんな条件で合意するか」という段階になります。
希望の会社に転職できれば、それが一番の事ですが、その上でできるだけいい条件で入社したいですよね。転職エージェントなら、そんな最後の交渉も一部代理で行ってくれます。
その理由は、「あなたができるだけ高い年収で転職してくれたほうが転職エージェントの報酬も大きくなる」からです。
そんな転職エージェントとの共通の利害関係をうまく使うことができれば、より良い条件での転職が見えてくるでしょう。